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米国がタイの特恵待遇剥奪、マレーシアが次の標的か

2019年10月30日 19:32 JST配信

米国がタイに対して行なってきた特恵関税を廃止すると発表したことを受け、米国の貿易制裁のターゲットが今後マレーシアなどにも向く懸念が強まってきた。

米通商代表部(USTR)は25日、タイにおける漁民などの労働者権利保護が適切でないとの理由から、同国の電子部品や水産物など13億米ドル(約54億リンギ)相当への特恵関税を半年後から取りやめると発表した。昨年のタイの対米輸出額は319億米ドル(1,334億リンギ)からみると一部だが、サプライチェーンへの影響などから投資が冷え込んだり生産移転などが起きると予想される。

ブルームバーグのエコノミストは、米国のタイの貿易選好の停止は労働条件に関する懸念をはるかに超えており、 制裁関税を回避するために中国から東南アジア諸国連合(ASEAN)に生産移転を考えている企業に対する2度目の警告だとみるべきだと指摘。こうした動きは対タイにとどまらず、日本に次いで多額の対米貿易黒字を抱えるマレーシアが次のターゲットになる可能性があると指摘している。マレーシアの昨年の対米貿易黒字は394億米ドル(1,648億リンギ)で、タイやベトナムを上回っている。またマレーシアは米国の為替操作「監視対象」にもなっている。

これを予期していたように、先ごろマハティール・モハマド首相は、輸出依存型経済であるマレーシアも米国の制裁の対象になる可能性があると指摘していた。

(南洋商報、10月30日)

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