ホーム > 社会・生活, 三面・事件, 安全情報 > スールー王国軍包囲戦、ほぼ全域を政府が制圧

スールー王国軍包囲戦、ほぼ全域を政府が制圧

2013年03月07日 20:55 JST配信

【ラハド・ダトゥ】 サバ州東部に不法上陸し居座ったスールー王国軍を名乗る150人あまりのフィリピン人武装グループの掃討作戦を開始したマレーシア治安当局は、7日までに武装グループが本拠を構えたカンポン・タンドゥオをはじめほぼ全地域を制圧。ちりぢりになって潜伏する残党の捜索を続けている。武装グループ側はこれまでに少なくとも28人が死亡、マレーシア側は8人が死亡している。

5日に開始された掃討戦は、翌6日にもカンポン・タンドゥオやタンジョン・バトゥで散発的に銃撃戦が発生。数十人の武装グループメンバーを殺害、一部を拘束した。現在は民家に潜んでいるとみられる残党の捜索に力が入れられているという。島嶼地域の観光玄関口であるセンポルナについては、管区警察幹部が平穏を取り戻したと強調した。

一方、フィリピン側はスールー王国のスルタンを名乗るジャマルル・キラム氏をマレーシア側に引き渡す方向で検討していることを明らかにした。サバ州に進入した王国軍はジャマルル氏の弟、アグミブディン氏が率いており、ジャマルル氏が支援を行っているとの疑いが持たれている。

■軍事作戦は与党連合にとってプラス印象■

陸海空3軍を投入した大規模な掃討作戦について、政治アナリストらはサバ州の有権者に「強い政府」を印象づけることになり、次期総選挙を間近に控えるナジブ政権にとってプラスに働いているとみている。

総選挙を控え当初は武装グループに低姿勢で臨んでいた政府だが、実際の交渉では一歩も引かず、フィリピン政府の支持を取り付け十分に猶予期間を与えた上で「スールー王国軍=テロリスト」との認識が醸成されたところで一気に攻勢に出た。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、ザ・サン、3月7日)

関連カテゴリ: 社会・生活, 三面・事件, 安全情報

このサイトに掲載されている記事はアジアインフォネットが提供しております。